写真集の新・廉価版フォーマット、きたれり

こぶしファクトリー中核メンバー、浜浦彩乃の初写真集の報がきた。おめでとう。



しかし、一般書店流通はないそうである。これの意味は、『浜浦の知名度人気では書店流通させるに見合うだけの回転が見込めないから、だから会場での直接物販 / 自前のWeb通販 / ハロショ各店舗という、完全アンダーコントロールの販路のみに絞ろう』ということなのだろう。

ちょうど昨秋から「ミニ写真集」という新しいスキームができて、まああれは24pぽっちの本当に薄っぺらい仕上がりで、「Greeting」というハロプロ新人が通例として出すイメージDVDシリーズの収録時のスチル写真を単に転用しただけという商品企画のコスト過節減ぶりもさることながら、実際の製本がペニャペニャなのが「写真集」という言葉の響きとのギャップを何より雄弁に物語っており、残念な出来の代物だった。しかしそれでも、『これはマーケットニーズリサーチ目的の商品なのだから、これの売れ行き次第では本チャン写真集が出る!』という期待を抱かせるものではあったのだ。

今回の浜浦彩乃の写真集「浜浦彩乃」は、80pとのことなので、通常の本チャン写真集と同ヴォリューム。ということは「ミニ写真集」のようなペニャペニャということはないだろう。しかし一般書店流通なし、しかし\2,700-。これは、『ワニブックスから出て一般書店流通に乗り、概ね\3,000-以上するモノ』が本チャン写真集と呼び得ると仮定した場合、そのゴーサインは出させてもらえないハロメンにとって、ミニ写真集に次ぐ新たな廉価版の位置づけが誕生したことを表す。

写真集のフォーマットはどう分類できるか、整理を試みる

この、写真集仕様の段階的バリエーションを現時点で整理すると以下のようになるだろうか。

最上位(A)

  • 版元がワニブックス
  • 一般書店流通に乗る
  • 最低80p以上
  • 概ね\3,000-以上
  • 国外ロケ
  • 書店握手会およびマスコミ囲み取材あり

最上位(B)

  • 版元がワニブックス
  • 一般書店流通に乗る
  • 最低80p以上
  • 概ね\3,000-以上
  • 国内ロケ
  • 書店握手会およびマスコミ囲み取材あり

中位

  • 版元がオデッセー出版
  • 一般書店流通に乗る
  • 最低80p以上
  • \3,000-前後
  • 書店握手会およびマスコミ囲み取材あり

下位

  • 版元がオデッセー出版
  • 自前販路のみでの販売
  • 80p
  • \3,000-未満
  • 書店握手会およびマスコミ囲み取材恐らくなし

最下位

  • ミニ写真集「Greeting-Photobook-」
  • イメージDVD処女作「Greeting」の収録時スチル写真転用
  • 版元がオデッセー出版
  • 自前販路のみでの販売
  • 24pぽっち
  • \1,500-
  • 書店握手会およびマスコミ囲み取材なし

与えられた環境と、これから勝ち取る環境と

こうして整理してみると、「ミニ写真集」というスキームが開発された後にも関わらず、それを経ずにいきなり最上位(B)の写真集リリースを実現した小田さくらはすごいといわざるを得ない。デビュー4年目でようやくの初写真集がそれ、というのは、大した出世魚である。



一時期、研修生の代表的存在にまで上り詰め、知名度抜群だった浜浦彩乃でさえ下位仕様ということは、今後の新人は、《よくてそれと同等》が事実上の基準となるかもしれない。小田さくらのような奇跡を起こすか、工藤遥や鞘師里保のようにデビュー時からエースと見込まれていでもしない限りは。




そんななかでは、「Greeting」から2年越しの「ミニ写真集」を今さら出させられるという屈辱に負けず、自らマネジャに掛け合ってハロショで自分稼働の販促イベントを開き、ブログ内でこれが売れれば本チャン写真集が出せるかも…?と可能性を連日仄めかす、など、貪欲なことこのうえない行動力をみせた宮崎由加という人は、まさに新人が見習うべき人材であるといえるだろう。若手は、宮崎さんに憧れています、といえばそれだけで幹部の覚えがよくなるはずだ(半分冗談)。

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