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最年少メンが12-13歳で加入してくる現在において、彼女らに「仕事」のシビアさ・シリアスさを意識させるための一つの戦術として、『《たかが数ヶ月ごときの先輩相手にもいちいち丁寧語を使わせられる状況》という茶番を通して、緊張感を植えつける』という方策を用いているのでしょう?結構有効だと思うけどねえ、個人的には。
人間誰しも、何に対しても慣れ、ダレるものだし(そうじゃなかったら「初心忘るべからず」などという慣用句は存在しません)、況して子どもはもっと、ナメるものです。どこか一面ででも褒められることがある子だったら、なおのこと。
それへの戒めとして、目上 / 年長 / 先輩への丁寧語がそこかしこで徹底されている特殊状況下へ放り込むことで洗脳しているわけですよね。この、「そこかしこで徹底」というのが重要なポイントで。
“おまえは仕事のシビアさをまだ体感していないから、《同じグループのメンバーという内輪相手であってもいちいち丁寧語を使う》というトレーニングを欠かすな。外部の仕事相手といざ対面した時に非礼を働くことがないようにな。俺はもういっぱしの大人だから、そこらへんの切り替えはもーバッチリだから、昼間っからビール飲んどくけどな?おまえはダメだぞ?”
というのは通用しない。人は、慣れてダレてナメるものだから。昼間からビール飲む人のことはナメるんです。子どもはいわずもがな。そしてそのナメが、自分の行動へもフィードバックされる。
だ・か・ら、危険視している最年少メンだけじゃなくて、もうこいつはそこらへんの自制は大丈夫だろ?と安全視している年長メンに対しても、序列徹底・丁寧語徹底が及ぶんですよ。つまり、下限にアジャストしている。下限にアジャストするということは、上が率先垂範しなければならないということ。
会社とかでもあるでしょう。遅刻厳禁と通達した上役が舌の根も乾かぬうちに遅刻するので、部下連中がナメてそのうち遅刻が全体で頻発するようになる、とか、そーゆーの。
そういう場面で、「人は人、俺は俺(上役がどんなにみっともなく遅刻しようと、またはしまいと、俺は俺のディシプリンに従って、決して遅刻しない)」などと達観できる人は滅多にいない、ということです。誰もが落合博満になれるわけはない。それを理解していればこそ、受け入れていればこそ、しかし組織としては、しくみでそれをなるべく回避しようとする。その「しくみ」というのが、茶番の徹底。そういうことなんじゃないですか。