℃-ute解散発表に寄せて

正直なところ、
つばきファクトリーがBerryz工房後継だなんてのは方便もいいところで、℃-uteがいなくなったらシレッと℃-ute後継を襲名して、そこからいよいよ名実ともの《こぶつば紀》が始まるんだろう、
とは前から思っていた。その時はつばきはもちろん「ファクトリー」の名を捨てるんだろう、とも。

そのつばきが、今月3名増員し、メジャーデビューに向けてあからさまな前のめり態勢を見せ始めた。12月まで5ヶ月連続のFCイベントを行うというから、その最終回できっとメジャーデビューを発表するのだろうと安直な予想をしているのは私だけではないはずだ。

だが逆に、℃-uteは上半期の不穏な空気を払拭しつつあるように見えた。萩原舞の恋愛スキャンダルも表立っては沈静化したようだったし(あくまで“表立っては”だけども、表も裏も炎上し続けるよりははるかにマシなはずだ)、実績と信頼のボイストレーナー「菅井ちゃん」こと菅井秀憲氏のもとでボイトレを行っていることが判ったのには心強さを感じた人も少なくないだろう。岡井千聖の声帯も着実に回復し、RIJFで8曲歌い切るところまできた。手術前に撮り貯めていたおかげでTVバラエティ出演はまったく途切れることなく、一般人は彼女が療養していたなどまったくといっていいほど知らないだろう。

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℃-uteが安定飛行を取り戻しつつあるように見えていただけに、つばきはどうなるんだろう、という思いが強かった。しかし、ここで℃-uteのほうが解散するとは。

つばきも今年度いっぱいでリーダー・サブリーダーが高校を卒業してしまうし、このまま研修生内ユニットとして塩漬けのままというのはないだろう、と思っていた。しかし℃-uteがどかなければつばきの席はない。不謹慎ながらつばきのことだけを考えるならば、℃-uteが自らどいてくれて万々歳、となるだけの話だが、しかしそれで話を済ませてしまうには、あまりにも、先のシングルは充実していたじゃないか。



公式発表を信じるならば、解散をメンバー内で決心したのは、7月初旬にさいたまスーパーアリーナ公演が決定したタイミングとのこと。ということは、5月下旬に岡井千聖が声帯結節を公表した時も、6月中旬に萩原舞が謝罪した時も、どちらもまだ当面は℃-uteを継続するつもりだったということだ。29thシングルの完成度に自信を深めていたかもしれない、今後の℃-uteのために必要だと思ったから手術に踏み切ったのだろう、相応の覚悟をもってリーダーは「次はない」と言い切ったのに違いない。

だのに、それから四半期も経たぬうちに、さいたまスーパーアリーナという夢の舞台は来てしまった。そしてそのステージは彼女達にとっては--Berryzへのコンプレックスに苛まれ続けた彼女達にとっては、我々にはどうしたってはかり知れぬほどに--どうしようもなく『終点』だった。ということなのだろう。次の目標を定めていなかったから、2013年の初武道館後、ちょっとした燃え尽き症候群のような状態にあった、とはメンバーが公言していることだ。だから、2015年の横浜アリーナに臨むにあたって、次の目標・さいたまスーパーアリーナを先に決めておいたんだ、と。ということは、もしか℃-uteがBerryz工房の範を乗り越えてさらなる大会場を想像できていれば、解散は回避できたのか?

しかし。Berryzの無期限活動休止を踏まえて、アイドル誌の全員インタビューで“終点というものはあるんだということを認識させられた”というようなことを、たしか鈴木愛理が言っていた。終点だか終着点だか終着駅だかは忘れたし、何の雑誌のいつの号だったかも思い出せない…まあ、2015年だったろうか。その時点で『さいたまスーパーアリーナのヴィジョン』と『終点という概念』が意識下で分かちがたく結びついてしまっていたのじゃないかと思う。そこでゴールテープを切れば、Berryzの7人が“よくやったね、頑張ったね”と優しく微笑んで迎えてくれる--そのうららかなVision。

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