SATOYAMAイベント2016とはいったい何なのか、開催一週間前の徹底解説

いよいよ今週末3/19(土)、20(日)の二日間、神奈川県のパシフィコ横浜でSATOYAMAイベントが開催される。昨日、タイムテーブルが公開されたので、そこから解る見どころや、ちょっとした豆知識を解説していこう。

里山・里海へ行こう|SATOYAMA movement里山・里海へ行こう|SATOYAMA movement

基礎知識:タイトルの変遷復習

俗称「SATOYAMAイベント」だが、正式名称は長い。「遊ぶ。暮らす。育てる。 SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2016」が正式なイベントタイトルである。2013年から年二回、春と秋に行われているが、タイトル名称は毎回安定していない。

2013年春

「Forest For Rest SATOYAMAへ行こう SATOYAMA movemoent in YOKOHAMA 里山/里海の生活、文化、美しい景観の再認識」

2013年秋

「Forest For Rest 里山・里海へ行こう SATOYAMA & SATOUMI with 勇気の翼」

2014年春

「Forest For Rest SATOYAMA & SATOUMIへ行こう2014 里山/里海の生活、文化、美しい景観の再認識」

2014年秋

「Forest For Rest 里山・里海へ行こう SATOYAMA & SATOUMI with 勇気の翼 2014 収穫祭

2015年春

「遊ぶ。暮らす。育てる。 SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2015 里山/里海の生活、文化、美しい景観の再認識」

2015年秋

「遊ぶ。暮らす。育てる。 SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2015 with 勇気の翼 秋フェス

2016年春

「遊ぶ。暮らす。育てる。 SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2016


こうして一斉に列記して見ると、ネーミングがなかなか安定していないのが一目瞭然。単に年数部分を入れ替えればいい、とか、秋はこんなサブタイトルをつければいい、といったものにはなっていないことが解る。今のところ「遊ぶ。暮らす。育てる。」というキャッチフレーズが3回続いているが、「Forest For Rest」は4回続いて終わった。「遊ぶ。暮らす。育てる。」も安心はできない。

秋のイベントであることがタイトルだけ見ても判るようにしたいというニーズが発生してきているのも透けてみえる。それが2014年秋の「収穫祭」と2015年秋の「秋フェス」だったのだろうが、「収穫祭」は、終わった後の総括会議で、イマイチしっくりこなかったよな、などと上役の感性ひとつでダメ出しされたんであろう光景が目に浮かぶ。提案者は、秋は収穫の季節だからこりゃピッタリだぞ?!なんて自信の一つもあったろうに。こんな悲劇を繰り返さないためにも、2016年秋のサブタイトルはとっとと「秋フェス」に決まってほしい、と願わずにいられない。

基礎知識:イベントの概略と意味合い

イベント自体は、UFグループが一丸となって推進する「SATOYAMA&SATOUMI movement」(里山里海ムーヴメント)というオーガニックライフ啓発運動のメインに位置づけられるものである。春は、毎年3月、ハロプロの全員集合コンサート「ひなフェス」と同日同会場で併催される。秋は規模を縮小して、11月の三連休に、関東のショッピングモール内で開催される。

春・秋ともに入場無料。また、メインステージの模様はYouTube LiveおよびUSTREAMで生配信されるため、在宅でもある程度は楽しめる。

オーガニックライフ啓発という大義名分があるとはいえ、営利企業が手がける事業なので、スポンサーは必要である。そこで、自治体などの地方創生関連予算が狙われるわけである。UFグループとしては
ウチはもともと'70年代のフォークソングブームで成った会社という経緯もあって、そもそもアコースティックサウンド志向 → オーガニックライフ的価値観を社風としてもっています。なので自社所属タレントを総動員できますし、彼ら彼女らは《やらされ》でなく、前向きです。また、ハロプロというアイドル事業部門がありますので、彼女ら目当ての、普段オーガニックライフに縁遠い層にもリーチできます。
などといったセールストークをしていることだろう。

ちなみにUFグループ所属タレントでオーガニックライフを実践している者としては、ざっと
  • 田中義剛 … タレント業はほぼ全面休業して牧場経営に邁進している
  • つんく♂ … 健康グッズ販売やレストラン事業などを手がけていた
  • まこと … 河口湖畔に自分で設計した別荘をもつ
  • 安倍なつみ … 野菜ソムリエ / 食育マイスターである
  • 里田まい … 「里田米」をつくっていた
  • 中澤裕子 … 京都生まれだが福岡に移住した
  • 林マヤ … 「芸農タレント」を自称し、農業のために茨城に移住した
  • 藤本美貴 … ヨガ教室を運営している
(ばんばひろふみが京都に帰郷して半隠居しているという話も聞いたことがあるような気がするのだが確認できない)

今回のスポンサー

さて今回スポンサーに名を連ねているのは、判るところだけでざっと以下のとおり。

※個人の調査ですので正確性は保証いたしかねます。何卒ご了承ください。

林野庁

初日の「国土緑化“フォレサポ宣言”」というPRコーナーに森林整備部の本郷部長が出演する。

熊本県

初日のPRタイムに全国区の知名度を誇るゆるキャラ「くまモン」が出演する。UFグループは公式イメージソングを手がけており、歌唱担当で森高千里、作編曲担当でKAN、と、自社所属アーティストを活用している。また、昨年ハロプロ入りしたばかりの新人・アンジュルムの上國料萌絵を、熊本県出身者として早速ソロ起用。期待の高さがうかがえる。

宇治商工会議所

初日のPRタイムにゆるキャラ「チャチャ王国の王子ちゃま」出演。公認宇治茶大好き大使である「抹茶ーず」(熊井友理奈と鈴木愛理)も当然同伴する。なお「抹茶ーず」の二人は単に抹茶好きをアピールしていたというだけで、京都府には特に何の縁もない。

埼玉県入間郡三芳町

【今年一年、ありがとうございました!】この写真は11月21日のSATOYAMA&SATOUMIへ行こう2015のステージで撮影したもので、吉澤ひとみさんと金澤朋子さん、来場者の皆さんと一緒にみよしの「3」のポーズをとっていただきました。...

いいね!三芳町。さんの投稿 2015年12月27日


三芳町広報大使・吉澤ひとみの生地(現在は家族も引っ越したので生家は現存しない)。秘書広報室の佐久間氏が二日目の「埼玉県三芳町 良いとこ全部あつめテン」に出演する。三芳町出身ではないが埼玉県出身の金澤朋子も、吉澤ひとみのサブ的ポジションでMCを務める。

石坂産業

吉澤ひとみの生地である三芳町と所沢市にまたがる三富地区を拠点とする廃棄物処理企業。地域貢献のため、三芳町に「三富今昔村」という里山エコパークを開園した。

岡山県



アップアップガールズ(仮)がおかやま晴れの国大使(仮)を現在務めている。岡山県ご当地ソング「もんげー岡山!」のダンスVer.(オリジナルは岡山県出身のシンガー・葛城ユキによる)を初日のステージで初披露し、そのPVがYouTube上で半年以内に20万回再生されれば、おかやま晴れの国大使(仮)の「(仮)」がとれて正式就任できる…というチャレンジ企画が本イベントから始まる。

また、カントリー・ガールズが岡山県ファン可視化プロジェクト「もんげー部」のPRに協力している。昨秋、岡山の白桃を使ったカレーを「ももちカレー」として(白桃と、カントリー・ガールズのプレイングマネジャ嗣永桃子の名をかけている)販促したが、今回はそれをリネームして再挑戦する予定。

なお、アップアップガールズ(仮)、カントリー・ガールズともに岡山県と元々何かの所縁があったわけではない。強いていえば、嗣永桃子の愛称「ももち」と、県のマスコット「ももっち」(今回、両日出演する)が似ているという程度のものである。

NPO法人ゆうきのつばさinclusion

障害者支援団体。秋のイベントのタイトルにある「with 勇気の翼」とはこの団体のことである。

イベントタイトルにその名を刻むほど、UFグループとの関係は深い。理事長の細川佳代子氏は元ファーストレディで、ピーベリーの「キャベツ白書~春編~」では途中挿入される唱歌「故郷」の歌唱を担当し、またMVにも出演している。ピーベリーの片割れ・鞘師里保が留学のため芸能活動を休止したが、それに伴ってこの歌も封印する--のでなく、ハロプロの新人グループ・つばきファクトリーに歌い継がせることを決定したのは、この歌がUFグループとゆうきのつばさとの関係の象徴になっているという側面もあるからに違いない。



初日の「ハロプロ×ゆうきのつばさ アイドル衣装ファッションショー2nd」では障害児達がハロプロの衣装を着て簡易ファッションショーを行う。

静岡県沼津市

昨秋、シャ乱Qのドラマー・まこととフリーアナの富永美樹夫妻が、テレビ朝日の番組の企画で三ヶ月だけ移住した。移住とはいっても、仕事の拠点を東京から移すわけではなく、また、山梨県に既に別荘をもっていることから、三軒目の家をもってみたという程度の実状ではなかったかと思われる。なお、当地が気に入ったので企画終了後も借家の賃貸契約は継続している、という体になっている。

初日にPRタイムと、二日目に「シャ乱Qまこと&美樹の里山里海暮らしの楽しさイチから住」というプログラムがある。後者では現地で夫妻が世話になった戸田森林組合と戸田橘香房の関係者がゲストで出演する他、静岡県に所縁のあるUFグループ所属タレントとして松原健之と森咲樹が出演する。前者は静岡出身、後者は静岡在住である。

栃木県足利市

初日のPRコーナーに市のご当地アイドル「渡良瀬橋43」が出演する。直接の関係はないが、森高千里が昔「渡良瀬橋」というヒット曲を出したことがあり、UFグループ的には馴染みのある地名ではある。

やまなし暮らし支援センター

山梨県への移住希望者の相談に応える県の機関。初日のPRタイムに、ゆるキャラ「武田菱丸」および「ハローキティ」が出演する。日本最有名の少女向けキャラクタ「ハローキティ」が富士の国やまなし観光ナビゲーターに起用されているのは特に所縁などがあるからではなく、あくまでビジネスマターである。UFグループサイドからJuice=Juiceが出演するのは、かつて「恋するハローキティ」というミュージカルに主演したことに因んでいると考えられる。

一般社団法人移住・交流推進機構

「地域おこし協力隊」という過疎地域への若年者移住促進・第一次産業振興の制度があり、そこの隊員らが両日にわたっていくつかのプログラムに出演する。

横浜市水道局



初日の「地域おこし協力隊と学ぼう!横浜市水源の森(山梨県道志村)の森づくり・木づかい課外授業」というコーナーに水源林管理所の温井所長が出演する。事前に譜久村聖、尾形春水、堀江葵月が横浜市水源の森を訪れた際のダイジェスト映像は、YouTubeのSATOYAMA公式チャンネルで既に公開済み。

群馬県

初日のPRタイムにゆるキャラ「ぐんまちゃん」が出演する。アップアップガールズ(仮)の新井愛瞳はこの「ぐんまちゃん」に便乗した「あらいぐんまちゃん。」という《正式非公認》キャラクタを演じており、当日も当然共演する。また、アンジュルムには二名群馬県出身者がいる(リーダー和田彩花と田村芽実)ため、グループ全員で出演する。

イイジマ農園

神奈川県三浦市にある観光農園。ラジオ日本の深夜番組「Hello! SATOYAMA&SATOUMI Club」でメインナビゲーターの宮崎由加がたまに訪れては農業体験レポートを行う。番組は、その名のとおり「SATOYAMA&SATOUMI movement」がフルスポンサードするものである。イベント初日のステージ上でその公開収録を行うが、そこに、園主の飯島聡氏が出演する。来園者以外に生の姿を実際に見せるのは恐らく初。

番組の公録自体は二度目だが、ゲストの顔ぶれは前回とまったく同じ(石田亜佑美、金澤朋子、稲場愛香)。トークの評価が高かったものと思われる。

佐渡観光協会

初日のPRコーナーにゆるキャラ「ブリカツくん」が出演する。「ブリカツくん」はハロプロ派を公言する特異な個性でハロプロファンの間では知名度がある。ご当地グルメ「佐渡天然ブリカツ丼」PRのため生まれたキャラクタだが、2016年春からは個人事業主に転じるという。

茨城県石岡市



初日のプログラム「Hello! Projectが行く!ナルチカ日帰り里山旅2016」でハロプロメンバー(矢島舞美、飯窪春菜、小田さくら、森戸知沙希、藤井梨央、小川麗奈)が石岡市各地を周遊する。ダイジェスト動画はYouTubeのSATOYAMA公式チャンネルで二本公開済みだが、全編を収録したDVDも当日販売される。

コーラル・ネットワーク

サンゴ礁の健康診断を行うNPO。二日目のPRコーナーに宮本事務局長が講師役で出演する。宮本氏は一般社団法人CEPAジャパン(生物多様性の広報・教育・普及啓発団体)の理事も務める。MCはダイビング歴の長い吉澤ひとみ、ゲストは昨年ダイビングライセンスを取ったばかりの矢島舞美。

NPO法人海辺つくり研究会

二日目のプログラム「アップフロント釣り部~東京湾のアマモを増やせば潮干狩りができる~」に木村理事局長が出演する。釣りについては玄人はだしで、本業のロックバンドLoVendoЯ以外に釣りタレントとしての仕事も増えつつある岡田万里奈と、釣り経験者とはいえ詳しくはない吉川友がMCでコンビを組む。

公益財団法人かながわトラストみどり財団

緑地保全・緑化運動などを行っている。二日目にPRタイムがあるが、財団関係者の出演は予定されていない。

喜多方市ふるさと振興株式会社

「道の駅 喜多の郷」を運営している。二日目にPRタイムがある。喜多方観光物産協会からゆるキャラ「みんべぇ」も出演する。

特定非営利活動法人えがおつなげて

二日目のPRタイムに曽根原代表理事が出演する。会場内に「地域創生ゾーン」も設けてある。

チーム美らサンゴ

サンゴの植え付け活動を行う企業連合。二日目の「よっすぃ&まいみーの「チーム美らサンゴ」活動報告2016~もっとみんなでダイビング♪~」に、「月刊ダイバー」の青木氏が出演する。

実はUFグループ自身もチーム美らサンゴの一員である。UFグループ所属タレントからは、吉澤ひとみがダイビング経験者として、矢島舞美がダイビング初心者として、生田衣梨奈と飯窪春奈がダイビングは未経験だがサンゴ苗作りというチーム美らサンゴ活動の経験者として出演する。

タイムテーブルだけでは判らないこと

タイムテーブルを見て、お目当てのタレントが出演するプログラムだけを観に行けばいい、と考える人もいるかもしれないが、このイベントの肝はそこではない。ステージの他にパネル展示や各スポンサーのブース、体験スペースなどがあるわけだが、そこら辺にタレントらがランダムに登場するのだ(そして物販の売り子をしたりする)。この至近距離接近チャンスはどこでいつ始まるかわからない。というか、教えてもらえない。さらにタレントの撮影も可である(一眼レフやデジカメなどの単体カメラは不可。スマホなどの内蔵カメラのみ)。このチャンスを逃したくなかったら、現場に行ったほうがいい。

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